Windows 11は多くの新機能と改善点をもたらしましたが、デザインやユーザーインターフェースの大幅な変更に戸惑いを感じるユーザーも少なくありません。特にタスクバーの中央配置や右クリックメニューの簡略化、スタートメニューの仕様変更など、Windows 10から移行したユーザーにとっては使いづらさを感じる部分が多々あります。しかし、Windows 11の基本設定やサードパーティ製ツールを活用することで、Windows 10風の使い勝手を取り戻すことは可能です。レジストリの変更やフリーソフトの導入により、タスクバーやスタートメニュー、エクスプローラーなど様々な要素をWindows 10の使い慣れた形に戻すことができます。Windows 11へのアップグレードを検討している方や、すでに移行したものの操作性に不満を感じている方にとって、これらの設定変更とカスタマイズは日々の作業効率を大きく向上させる可能性があります。Windows 11のメリットを享受しながらも、Windows 10の使い勝手を維持するための方法について詳しく見ていきましょう。
Windows 11のタスクバーをWindows 10風に変更する方法を教えてください
Windows 11にアップグレードして最初に違和感を覚えるのは、タスクバーのアイコンが中央に配置されていることでしょう。長年Windows 10を使ってきたユーザーにとって、この変更は作業効率に影響を与える可能性があります。しかし、Windows 11でもタスクバーの設定を変更して、Windows 10と同様の使い勝手を取り戻すことが可能です。ここでは、タスクバーをWindows 10風に変更するための方法を詳しく説明します。
まず最も簡単な方法として、Windows 11の標準設定からタスクバーのアイコン配置を左寄せに変更することができます。この操作は非常に単純で、タスクバーの何もない部分を右クリックし、表示されるメニューから「タスク バーの設定」を選択します。個人用設定のタスクバー設定画面が開いたら、「タスク バーの動作」セクションをクリックし、「タスク バーの配置」のドロップダウンメニューから「左揃え」を選択するだけです。この設定変更により、スタートボタンやピン留めされたアプリのアイコンがすべて左側に移動し、Windows 10と同様の配置になります。多くのユーザーにとって、この変更だけでもかなり使いやすさが向上するでしょう。
しかし、タスクバーの配置を変更するだけでは、Windows 10の完全な操作感を取り戻すことはできません。Windows 11では、タスクバーのコンテキストメニュー（右クリックメニュー）が簡略化され、タスクマネージャーへの直接アクセスなど、いくつかの便利な機能が削除されています。また、アプリアイコンのグループ化解除など、Windows 10で可能だった一部のカスタマイズオプションも制限されています。
これらの機能を取り戻すためには、サードパーティ製のツールである「ExplorerPatcher」を使用するのが最も効果的です。このフリーソフトをインストールすることで、タスクバーの外観だけでなく、機能性も含めてWindows 10の体験を再現することができます。ExplorerPatcherはGitHubから入手可能で、最新版の「ep_setup.exe」をダウンロードして実行するだけでインストールできます。インストール中に画面が一時的に真っ白または真っ黒になることがありますが、これは正常な動作なので心配する必要はありません。
ExplorerPatcherをインストールすると、タスクバーの右クリックメニューに「プロパティ」という新しい項目が追加されます。この項目をクリックすると管理画面が開き、様々なカスタマイズオプションが表示されます。タスクバーに関する設定は「Taskbar」カテゴリに集約されており、「Taskbar style」を「Windows 10」または「Windows 10 (ExplorerPatcher)」に変更することで、完全なWindows 10風のタスクバーを再現できます。また、「Primary taskbar location on screen」を「Left」に設定することで、タスクバーの位置も左側に固定できます。
さらに、Windows 10では可能だったアプリアイコンのグループ化解除もExplorerPatcherで実現できます。「Combine taskbar icons on primary taskbar」の設定を「Never combine」に変更すれば、各アプリウィンドウが個別のボタンとして表示されるようになります。これにより、複数のウィンドウを開いている場合でも、より直感的な操作が可能になります。
ExplorerPatcherによるタスクバーのカスタマイズは非常に柔軟で、ユーザーの好みに応じて細かな調整が可能です。たとえば、タスクバーのサイズを「Small」に設定して、より多くのアイコンを表示することもできます。また、Windows 11で統合された音量やWi-Fi、バッテリー表示などのシステムアイコンを、Windows 10のように個別に表示することも可能です。
設定を変更した後は、管理画面左下の「Restart File Explorer」ボタンをクリックしてエクスプローラーを再起動することで、変更が適用されます。もし元の設定に戻したい場合は、同じ管理画面から設定を変更するか、ExplorerPatcherをアンインストールすることで、Windows 11の標準タスクバーに戻すことができます。
このように、Windows 11のタスクバーをWindows 10風に変更することは、標準設定の変更だけでもある程度可能ですが、ExplorerPatcherのようなサードパーティ製ツールを使用することで、より完全なWindows 10の体験を再現することができます。これらの変更により、Windows 11の新機能を享受しながらも、使い慣れたタスクバーのレイアウトと機能性を維持することが可能になります。ただし、サードパーティ製ツールを使用する場合は、システムの安定性に影響を与える可能性があるため、重要なデータのバックアップを取っておくことをお勧めします。
Windows 11の右クリックメニューをWindows 10風に戻す方法はありますか？
Windows 11へのアップグレード後、多くのユーザーが戸惑うのが大幅に変更された右クリックメニュー（コンテキストメニュー）です。Windows 10では豊富な機能がすぐに利用できる形で表示されていたのに対し、Windows 11では主要な操作がアイコン化され、その他の機能は「その他のオプションを表示」をクリックしないと利用できなくなりました。この変更により、ファイル操作やフォルダ管理など日常的な作業に余計なクリックが必要になり、作業効率が低下したと感じるユーザーは少なくありません。しかし、Windows 11でも簡単な設定変更によって、Windows 10風の使い慣れた右クリックメニューを取り戻すことができます。
Windows 11の右クリックメニューをWindows 10風に戻す最も簡単な方法は、コマンドプロンプトやWindows PowerShell、Windowsターミナルなどのコマンドライン環境を使ってレジストリを変更することです。具体的な手順は非常にシンプルで、管理者権限でコマンドライン環境を開き、特定のコマンドを実行するだけです。まず、デスクトップの何もない部分を右クリックし、表示されるメニューから「ターミナルで開く」や「Windows PowerShell」などを選択します。コマンドライン環境が開いたら、次のコマンドをコピーしてペーストし、Enterキーを押します。
reg.exe add "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32" /f /veこのコマンドを実行すると、「この操作を正しく終了しました」というメッセージが表示されます。この変更を有効にするには、パソコンを再起動する必要があります。再起動後、ファイルやフォルダを右クリックすると、Windows 10と同様の従来の右クリックメニューが表示されるようになります。これにより、「コピー」「切り取り」「貼り付け」「名前の変更」「削除」などの操作がテキストとして直接表示され、「その他のオプションを表示」をクリックする必要がなくなります。
この方法が効果的なのは、実はWindows 11では内部的に従来の右クリックメニューも保持されており、上記のレジストリ変更によって、新しいメニューではなく従来のメニューを優先的に表示するよう指示しているからです。つまり、システムの根幹に関わる変更ではなく、表示の優先順位を変更しているだけなので、システムの安定性に大きな影響を与えることはありません。
ただし、将来のWindows 11のアップデートによっては、この方法が機能しなくなる可能性もあります。マイクロソフトは継続的にWindows 11を改良しており、従来の機能を完全に削除したり、代替手段を提供したりする可能性があるためです。その場合は、別の方法を探す必要があるかもしれません。
もし何らかの理由で元のWindows 11の右クリックメニューに戻したい場合は、同様にコマンドライン環境を開き、以下のコマンドを実行した後、パソコンを再起動してください。
reg.exe delete "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}" /fこのコマンドは先ほど追加したレジストリキーを削除し、Windows 11のデフォルトの右クリックメニューに戻します。
また、先に紹介したレジストリ変更の方法以外にも、サードパーティ製のツール「ExplorerPatcher」を使用する方法もあります。このツールをインストールすると、Windows 11の様々な要素をWindows 10風にカスタマイズできますが、右クリックメニューの変更も含まれています。ExplorerPatcherの管理画面を開き、左側のカテゴリーから「File Explorer」を選択し、「Disable the Windows 11 context menu」オプションにチェックを入れることで、Windows 10風の右クリックメニューを有効にできます。その後、「Restart File Explorer」ボタンをクリックしてエクスプローラーを再起動すると設定が適用されます。
ExplorerPatcherを使用する利点は、右クリックメニューだけでなく、タスクバーやスタートメニュー、エクスプローラーのインターフェースなど、Windows 11の様々な要素を一括してWindows 10風にカスタマイズできることです。一方で、サードパーティ製ツールを導入するため、システムの安定性に影響を与える可能性があることは念頭に置いておく必要があります。
どちらの方法も効果的ですが、単に右クリックメニューだけを変更したい場合は、レジストリ変更の方法がシンプルでおすすめです。より広範囲なカスタマイズを行いたい場合は、ExplorerPatcherのような総合的なツールを検討するとよいでしょう。
Windows 11の右クリックメニューをWindows 10風に戻すことで、ファイル操作や日常的なタスクがより効率的になり、Windows 10からの移行によるストレスを軽減することができます。これらの変更は比較的簡単に行えるため、Windows 11を使用しながらも使い慣れたインターフェースを維持したいユーザーにとって、有用な選択肢となるでしょう。操作方法に慣れるまでの移行期間としてこれらの設定を活用し、徐々にWindows 11の新機能や改善点を探索していくアプローチも検討してみてはいかがでしょうか。
Windows 11のスタートメニューをWindows 10風に変更することはできますか？
Windows 11へのアップグレードで最も大きく変化したのがスタートメニューです。長年使い慣れたWindows 10のスタイルから大幅に刷新され、中央配置のタイル式レイアウトとなりました。多くのユーザーにとってこの変更は不便に感じられ、特にタイルの配置やカスタマイズ機能が制限されたことで、効率的な作業環境を維持するのが難しくなったと感じる方も少なくありません。残念ながら、Windows 11の標準設定だけでは、スタートメニューをWindows 10風に完全に戻すことはできません。しかし、サードパーティ製のツールを使えば、使い慣れたWindows 10のスタートメニューを再現することが可能です。
Windows 11のスタートメニューをWindows 10風に変更する最も効果的な方法は、「ExplorerPatcher」という無料のカスタマイズツールを利用することです。このツールは、Windows 11の様々な要素をWindows 10風に変更できる総合的なソリューションで、スタートメニューの変更もその一部として含まれています。ExplorerPatcherはGitHubで公開されており、最新バージョンを「ep_setup.exe」としてダウンロードし、実行するだけでインストールが完了します。
ExplorerPatcherをインストールした後、タスクバーの何もない部分を右クリックして表示されるメニューから「プロパティ」を選択すると、管理画面が開きます。この画面の左側にあるカテゴリー一覧から「Start menu」を選択し、「Start menu style」の設定を「Windows 10」に変更します。さらに、スタートメニューを画面の左端に表示するには、同じ画面内の「Position on screen」を「At screen edge」に設定します。これらの設定を変更した後、画面左下にある「Restart File Explorer」ボタンをクリックしてエクスプローラーを再起動すると、設定が適用されます。
この設定変更により、Windows 10と同様のスタートメニューが復活し、左側にアプリ一覧、右側にタイルが表示されるレイアウトに戻ります。興味深いことに、Windows 10からWindows 11にアップグレードした場合、以前にカスタマイズしたタイルの配置なども保持されていることがあります。これにより、ほぼ完全なWindows 10の使用体験を再現することができます。
もう一つの選択肢として、「Open-Shell-Menu」（旧Classic Shell）というフリーソフトも利用できます。このツールはもともとWindows 8/8.1向けに開発されましたが、Windows 10にも対応しており、Windows 11でも基本的な機能は使用可能です。Open-Shell-MenuをインストールするとWindows 7風のスタートメニューを再現できますが、正式にはWindows 11に対応していないため、一部機能に不具合が生じる可能性があることを念頭に置く必要があります。
Open-Shell-Menuをインストールした後、スタートメニューの「すべてのアプリ」から「Open-Shell」→「Open-Shell Menu Settings」を選択して設定画面を開きます。「Start Menu Style」タブで「Replace Start button」にチェックを入れると、タスクバーの左端にOpen-Shell-Menuの独自スタートボタンが表示されます。この状態ではWindows 11の標準スタートボタンも表示されたままなので、Windows 11のスタートボタンを左端表示に設定することで、Open-Shell-Menuのスタートボタンの下に隠れるようにすると見た目がすっきりします。
ExplorerPatcherとOpen-Shell-Menuを比較すると、ExplorerPatcherの方がWindows 11との統合性が高く、スタートメニュー以外の要素も含めてカスタマイズできるという利点があります。一方、Open-Shell-Menuは、Windows 7風のクラシックなスタートメニューを好むユーザーには適しているかもしれません。
どちらのツールを使用する場合も、システムの安定性に影響を与える可能性があることを理解しておくことが重要です。これらはサードパーティ製ツールであり、将来のWindows 11のアップデートによって互換性の問題が生じる可能性もあります。そのため、重要なデータのバックアップを定期的に取ることをお勧めします。
また、Windows 11のスタートメニューも時間とともに改善される可能性があります。マイクロソフトはユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れており、将来のアップデートでカスタマイズ性の向上や使いやすさの改善が期待できます。そのため、最新のWindows 11アップデートをインストールし、標準機能の改善を確認することも重要です。
スタートメニューは個人の作業スタイルに大きく影響する要素ですので、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。Windows 11の新しいスタートメニューに慣れることも一つの選択肢ですが、生産性を維持するためにWindows 10風のスタートメニューを再現したいのであれば、ExplorerPatcherのようなツールは非常に有効な解決策となります。最終的には、自分の作業環境に最適なバランスを見つけることが重要です。
Windows 11のエクスプローラーをWindows 10風に変更する方法を教えてください
Windows 11ではエクスプローラーのデザインも大きく変更されました。リボンインターフェースがシンプルなコマンドバーに置き換えられ、アイコンが中央に配置されるなど、見た目や操作感が大きく異なります。また、フォルダやファイルの表示方法も変わり、項目間のスペースが広くなったことで一度に表示できる情報量が減少しました。これらの変更により、Windows 10から移行したユーザーは操作性の低下を感じることがあります。しかし、Windows 11のエクスプローラーも設定変更やサードパーティ製ツールを使用することで、Windows 10風の使い勝手を取り戻すことができます。
まず最も簡単な方法として、Windows 11の標準設定からエクスプローラーの表示密度を変更することができます。Windows 11のエクスプローラーでは、デフォルトで項目間のスペースが広くなっていますが、これを従来のコンパクトな表示に戻すことが可能です。エクスプローラーを開き、上部の「ファイル」メニュー（Windows 11スタイルの場合は「…」）をクリックし、表示されるドロップダウンメニューから「オプション」を選択します。「フォルダーオプション」ダイアログが開いたら、「表示」タブを選択し、「項目間のスペースを減らす（コンパクトビュー）」にチェックを入れて「OK」をクリックします。この設定変更により、ファイルやフォルダの一覧がより密集して表示され、Windows 10と同様に一度に多くの情報を確認できるようになります。
しかし、この設定変更だけではリボンインターフェースを復活させることはできません。Windows 11のシンプルなコマンドバーは、従来のリボンインターフェースよりも機能が制限されており、いくつかの便利なツールやオプションにアクセスしにくくなっています。これを解決するには、先述の「ExplorerPatcher」というサードパーティ製ツールが非常に有効です。
ExplorerPatcherをインストールした後、タスクバーを右クリックして「プロパティ」を選択し、管理画面を開きます。左側のカテゴリーから「エクスプローラー」を選択し、「コントロールインターフェイス」を「Windows 10のリボン」に変更します。この設定を適用すると、エクスプローラーの上部に従来のリボンインターフェースが復活し、「ファイル」「ホーム」「共有」「表示」などのタブが表示されるようになります。これにより、様々な機能やオプションに簡単にアクセスできるようになり、Windows 10での操作感を取り戻すことができます。
また、興味深いオプションとして、「Windows 7のコマンドバー」を選択することも可能です。これは、Windows 7時代の従来型のコマンドバーを再現するもので、リボンインターフェース以前のデザインを好むユーザーにとっては魅力的な選択肢かもしれません。
エクスプローラーのカスタマイズに関してもう一つ重要な点は、「PC」フォルダ内の表示についてです。Windows 10では「PC」フォルダを開くと、ドライブ情報だけでなく「ドキュメント」「ピクチャ」「ダウンロード」などの各種フォルダへのショートカットも表示されていました。しかし、Windows 11ではこれらのショートカットがデフォルトでは表示されなくなっています。
これを解決するには、レジストリを変更する必要があります。インターネット上で「Add_all_folders_to_This_PC_in_File_Explorer.reg」というレジストリファイルを検索してダウンロードし、実行することで、「PC」フォルダ内に各種フォルダのショートカットを復活させることができます。このレジストリファイルは、Windows 11 Forumなどの信頼できるサイトから入手することが可能です。設定を元に戻したい場合は、「Remove_all_folders_from_This_PC_in_File_Explorer.reg」というファイルを実行すれば、元のWindows 11の状態に戻すことができます。
Windows 11のエクスプローラーは、ファイルの最大化や移動時にスナップレイアウトを表示する機能も追加されていますが、これが煩わしいと感じる場合は無効化することも可能です。設定アプリから「システム」→「マルチタスク」→「ウィンドウのスナップ」を開き、「ウィンドウの最大化ボタンにカーソルを合わせたときにスナップレイアウトを表示する」と「ウィンドウを画面の上部にドラッグしたときにスナップレイアウトを表示する」のオプションのチェックを外すことで、これらの機能を無効化できます。
さらに、Windows 11では「新規」コンテキストメニューの項目が減少しているという問題もあります。これを解決するには、先に説明した右クリックメニューをWindows 10風に戻す方法を適用することで、従来の豊富な「新規」メニューを利用できるようになります。
エクスプローラーは日常的なファイル管理において重要な役割を果たすため、使いやすさを確保することは作業効率に直接影響します。上記の方法を組み合わせることで、Windows 11の新機能を享受しながらも、Windows 10の使い慣れたエクスプローラーの操作感を再現することが可能です。ただし、サードパーティ製ツールやレジストリの変更は、システムの安定性に影響を与える可能性があることを理解した上で実施することをお勧めします。また、Windows 11の今後のアップデートによっては、これらのカスタマイズ方法が機能しなくなる可能性もあるため、最新の情報に注意を払うことも重要です。
Windows 11をWindows 10風に変更するためのExplorerPatcherの使い方を詳しく教えてください
Windows 11をWindows 10の使い慣れた環境に近づけるためのツールとして、「ExplorerPatcher」は非常に強力な選択肢です。このフリーソフトを使えば、タスクバー、スタートメニュー、エクスプローラー、右クリックメニューなど、Windows 11で変更された様々な要素を一括してWindows 10風に戻すことができます。ここでは、ExplorerPatcherのダウンロードからインストール、各種設定の変更方法、そして必要に応じたアンインストール方法まで、詳しく説明していきます。
まず、ExplorerPatcherは公式にはGitHubで配布されています。安全にダウンロードするためには、正規の配布元からファイルを入手することが重要です。ウェブブラウザでGitHubの「valinet/ExplorerPatcher」のページを開き、「Releases」セクションから最新バージョンを探します。通常、最上部に表示されている「Latest」というラベルの付いたバージョンが最新です。その中の「Assets」セクションにある「ep_setup.exe」をクリックしてダウンロードします。Microsoft Edgeでダウンロードする場合、セキュリティ警告が表示されることがありますが、「…」→「保存」→「保持する」と進むことでダウンロードできます。
ダウンロードした「ep_setup.exe」をダブルクリックしてインストールプロセスを開始します。この時点で注意が必要なのは、インストール中に画面が一時的に真っ白または真っ黒になることです。これはエクスプローラーが再起動している正常な動作なので、パニックにならずに数秒間待ちましょう。インストールが完了すると、タスクバーのアイコンが左寄せになるなど、いくつかの設定が自動的に適用されます。
ExplorerPatcherの設定画面を開くには、タスクバーの何もない部分を右クリックし、表示されるメニューから「プロパティ」を選択します。この設定画面こそがExplorerPatcherの真価を発揮する場所で、左側にカテゴリー一覧、右側に選択したカテゴリーの詳細設定が表示されます。ほとんどの設定変更は、該当するオプションを選択または変更し、画面左下にある「Restart File Explorer」ボタンをクリックしてエクスプローラーを再起動することで適用されます。
それでは、ExplorerPatcherで変更できる主要な設定について、カテゴリーごとに説明していきます。
まず「Taskbar」カテゴリーでは、タスクバーに関する設定を変更できます。「Taskbar style」を「Windows 10」または「Windows 10 (ExplorerPatcher)」に設定すると、Windows 10風のタスクバーになります。最近のExplorerPatcherのバージョンでは、Windows 11のシステムから一部のWindows 10の要素が削除されたため、「Windows 10 (ExplorerPatcher)」を選択するのが推奨されています。「Primary taskbar location on screen」では、タスクバーの位置を「Left（左）」「Right（右）」「Top（上）」「Bottom（下）」から選択でき、「Taskbar icon size」ではアイコンのサイズを「Small（小）」「Medium（中）」「Large（大）」から選べます。また、「Combine taskbar icons on primary taskbar」を「Never combine」に設定すると、アプリアイコンのグループ化が解除され、開いているウィンドウごとに個別のボタンが表示されるようになります。
次に「Start menu」カテゴリーでは、スタートメニューのスタイルを変更できます。「Start menu style」を「Windows 10」に設定すると、左側にアプリ一覧、右側にタイルが表示されるWindows 10風のスタートメニューに変わります。「Position on screen」を「At screen edge」に設定すると、スタートメニューが画面の左端に表示され、より本物のWindows 10らしい表示になります。
「File Explorer」カテゴリーでは、エクスプローラーに関する設定を変更できます。「Disable the Windows 11 context menu」にチェックを入れると、Windows 11の新しい右クリックメニューが無効化され、Windows 10の従来のメニューが表示されるようになります。「Control interface」では、エクスプローラーの上部インターフェースを「Windows 10のリボン」「Windows 7のコマンドバー」「Windows 11のコマンドバー」から選択できます。Windows 10の使い勝手を再現するなら、「Windows 10のリボン」が適しています。
「Other」カテゴリーには、その他の様々な設定が含まれています。「アプリケーション ウィンドウの角の丸みを無効化する」にチェックを入れると、Windows 11で丸くなったウィンドウの角が従来の四角い形状に戻ります。また、「ウィンドウのスナップレイアウトを無効にする」を選択すると、ウィンドウを最大化するときや移動するときに表示されるスナップレイアウトのポップアップが表示されなくなります。
設定変更後は必ず「Restart File Explorer」ボタンをクリックして変更を適用しましょう。大規模な変更を行った場合は、念のためPCを再起動すると安全です。
ExplorerPatcherの設定はその場で即座に適用され、視覚的な変化がすぐに確認できるのが特徴です。例えば、タスクバーのスタイルを変更すると、リアルタイムでWindows 10風のタスクバーに切り替わります。これにより、好みの設定を試行錯誤しながら見つけることができます。
もし何らかの理由でExplorerPatcherをアンインストールする必要がある場合は、まず設定画面の「About」カテゴリーで「Restore default settings」ボタンをクリックして、標準設定に戻すことをお勧めします。これにより、ExplorerPatcherが行った変更が元に戻ります。その後、Windowsの設定アプリから「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開き、リストから「ExplorerPatcher」を探して「…」メニューから「アンインストール」を選択します。
ExplorerPatcherは非常に便利なツールですが、サードパーティ製ソフトウェアであるため、Windows 11の将来のアップデートによっては互換性の問題が生じる可能性があることを理解しておく必要があります。特に大型のアップデート後には、ExplorerPatcherの最新バージョンをチェックし、必要に応じて更新することをお勧めします。
また、ExplorerPatcherの開発者は継続的に機能改善や互換性向上を行っていますが、完全に公式サポートされているわけではありません。そのため、重要なデータのバックアップを定期的に取り、システムの安定性に問題が生じた場合に備えることが賢明です。
ExplorerPatcherを使うことで、Windows 11の新機能を享受しながらも、Windows 10の使い慣れたインターフェースを維持することができます。これにより、Windows 11への移行によるストレスや学習コストを大幅に削減し、生産性を維持することが可能になります。自分の作業環境に合わせて最適な設定を見つけ、快適なWindows 11環境を構築してください。
