【2025年最新】サーチコンソール「ウェブに関する主な指標」の見方と改善方法を徹底解説

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ウェブサイトの成功を左右する重要な要素として、近年特に注目されているのが「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」です。これらの指標は、ユーザーがウェブサイトを訪問した際に感じる「心地よさ」を数値化したもので、Googleが検索順位を決定する際の重要な要因となっています。サーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」レポートは、これらの指標を無料で確認できる最も重要なツールの一つです。ページの読み込み時間が1秒から3秒に増加すると離脱率は32%上昇し、たった100ミリ秒の遅延でもコンバージョン率が1%低下するというデータもあり、サイトの表示速度はビジネスの成果に直結します。本記事では、サーチコンソールを活用したCore Web Vitalsの確認方法から具体的な改善策まで、実践的な情報をQ&A形式で詳しく解説します。

目次

サーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」とは何ですか?

Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」は、あなたのウェブサイト全体のCore Web Vitalsの状態を把握できる無料の重要なレポート機能です。このレポートを通じて、サイト内のどのページに問題があるかを具体的に特定し、改善すべき優先順位を明確にできます。

Core Web Vitalsは、Googleが提唱する「ユーザーの心地よさ」を定量的に評価する指標群で、2021年5月以降は検索順位に影響を与える要素として正式に導入されています。モバイル検索では2021年6月以降、PC検索では2022年2月以降にランキング要因に組み込まれており、SEO戦略において欠かせない要素となっています。

レポートの確認方法は非常にシンプルです。Search Consoleにログイン後、左サイドメニューの「ウェブに関する主な指標」を選択すると、「モバイル」と「PC」それぞれのレポートが表示されます。ここで重要なのは、モバイルとPCで評価が異なる場合が多いことです。特にモバイルでの表示速度は、ユーザーの多くがスマートフォンでアクセスする現在において極めて重要な指標となっています。

「レポートを開く」をクリックすると、サイト内のページが「良好(緑色)」「改善が必要(黄色)」「不良(赤色)」の3段階で分類されて表示されます。各カテゴリーには具体的なページ数が示され、LCP(読み込み速度)、INP(反応速度)、CLS(視覚的安定性)のどの指標に問題があるかも詳細に確認できます。

このレポートの最大の価値は、サイト全体の健康状態を一目で把握し、改善すべきページを効率的に特定できる点にあります。「不良」と判定されたページから優先的に対処することで、限られた時間とリソースを最も効果的に活用できるでしょう。

Core Web Vitals(LCP・INP・CLS)の評価基準と改善目標を教えてください

Core Web Vitalsは、LCP(最大コンテンツの読み込み速度)INP(ページの反応速度)CLS(視覚的安定性)の3つの主要指標で構成されており、それぞれに明確な評価基準が設定されています。

LCP(Largest Contentful Paint)は、ウェブページ内で最も容量の大きなコンテンツが表示されるまでの時間を測定します。評価基準は「良好:2.5秒以下」「改善が必要:2.5秒~4.0秒」「不十分:4.0秒超」となっています。LCPで検出される対象要素には、img要素、svg要素内のimage、video要素、背景画像が含まれる要素、およびdiv、hタグ、articleなどのブロックレベル要素が含まれます。ユーザーが「ページが表示された」と感じる瞬間を数値化した指標であり、第一印象を決定する最重要指標と言えるでしょう。

INP(Interaction to Next Paint)は、2024年3月12日にFID(First Input Delay)に代わって導入された新しい指標です。ページ上のすべての操作の反応速度を表し、ユーザーがボタンをクリックしたり、テキストを入力したりした際の視覚的な応答速度を測定します。評価基準は「良好:200ミリ秒未満」「改善が必要:200ミリ秒~500ミリ秒」「不十分:500ミリ秒超」です。FIDが最初の操作のみを計測していたのに対し、INPはページ滞在中のすべてのインタラクションの中から最も遅いものを計測するため、より包括的な応答性を評価します。

CLS(Cumulative Layout Shift)は、レイアウトシフト(ページの読み込み中に画像や広告の読み込みなどで文章が急に動いてしまう現象)の発生頻度を数値化したものです。評価基準は「良好:0.1未満」「改善が必要:0.1~0.25」「不十分:0.25超」となっています。ユーザーがコンテンツを読んでいる最中に意図しないレイアウトのずれが発生すると、ユーザー体験を著しく低下させ、サイトへの信頼を失う原因となります。

改善目標としては、WordPressのような動的なCMSでは、モバイルで80点以上、PCで90点以上をPageSpeed Insightsのスコアで目指すと良いでしょう。100点満点は理想的ですが必須ではありません。重要なのは、これらの指標がユーザーエンゲージメントとビジネス指標の向上に直接繋がることを理解し、継続的な改善を行うことです。

サーチコンソールでウェブに関する主な指標が「不良」と表示された場合の対処法は?

サーチコンソールで「不良」と表示されたページは、早急な改善が必要な状態を示しており、体系的なアプローチで対処することが重要です。まず、どの指標(LCP、INP、CLS)に問題があるかを特定し、それぞれに応じた具体的な改善策を実施しましょう。

LCP改善の対処法では、画像最適化から始めることを強く推奨します。WebP形式への変換により、JPEGやPNGを約30%圧縮でき、最も効果的な施策の一つです。WordPressでは「EWWW Image Optimizer」プラグインの導入が効果的で、画像ファイルサイズを500KB程度に保つことが推奨されます。また、LCP対象要素にfetchpriority="high"属性を付与し、meta rel="preload"タグで先行読み込みを設定することで、ブラウザがHTML/CSS/JavaScriptの解析前に読み込みを開始できます。

サーバー性能の見直しも重要で、SSD使用、PHP最新バージョン対応、HTTP/2対応、十分なメモリ容量を持つWordPress専用マネージドクラウドサーバーへの移行を検討しましょう。CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の導入により、世界各地のサーバーから最適な場所でコンテンツを配信し、表示速度を大幅に向上させることができます。

INP改善の対処法では、JavaScriptの最適化が最重要です。不要なJavaScriptの削減、async/defer属性を使った非同期・遅延読み込みの徹底、Web Workerを活用したメインスレッド負荷の軽減が効果的です。また、DOMサイズの最適化やアクセス解析ツール、SNSシェアボタンなど外部連携ツールの削減も検討すべきです。

CLS改善の対処法では、画像・動画のサイズ指定が基本となります。HTMLでwidthheight属性を必ず指定し、CSSで適切な比率を設定することで、画像ダウンロード完了前にブラウザが領域を確保できます。広告やiframe、埋め込み要素については、事前にdivタグなどを用いてプレースホルダーを設定し、表示領域を確保しておくことで、レイアウトシフトを防ぎます

効果的な改善には、技術的な難易度や費用対効果を考慮した段階的なアプローチが重要です。まずは「画像最適化」と「キャッシュプラグイン導入」から始め、その後にサーバー性能の見直しやより高度な技術的改善を検討することをお勧めします。

ウェブに関する主な指標の改善効果がサーチコンソールに反映されるまでの期間は?

サーチコンソールにおけるCore Web Vitalsの改善効果の反映には、検証完了まで28日間が必要とGoogleが公式に発表しています。この期間は、改善を実施してから実際にレポートに反映されるまでの最短期間であり、場合によってはより長期間を要することもあります。

この28日間という期間が設定されている理由は、実際のユーザー体験データ(フィールドデータ)を十分に収集する必要があるためです。Googleは世界中のChromeブラウザから収集したリアルユーザーモニタリング(RUM)データを基にCore Web Vitalsを評価しており、統計的に信頼性の高いデータを得るためには一定期間の観測が不可欠となります。

改善効果をより早く確認したい場合は、PageSpeed InsightsやLighthouseなどのラボデータを活用することを強く推奨します。これらのツールは、シミュレーション環境でのデータを提供するため、改善施策の実施直後にリアルタイムで効果を確認できます。特にPageSpeed Insightsでは、フィールドデータ(実際のユーザー体験)とラボデータ(シミュレーション環境)の両方を表示するため、改善の進捗を段階的に追跡できます。

また、サーチコンソールのレポートにはデータ量が基準に満たない場合には反映されないという制限があります。新しいサイトやアクセス数の少ないページでは、十分なデータが蓄積されるまでレポートに表示されない場合があります。この場合は、サイトへのアクセス数を増やすためのSEO施策やコンテンツマーケティングを並行して実施することが重要です。

効果的な改善サイクルを確立するためには、毎週のモニタリングを習慣化することをお勧めします。サーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」レポートを定期的に確認し、改善施策の効果を長期的な視点で評価しましょう。短期間での劇的な変化を期待するのではなく、継続的な改善の積み重ねが最終的に大きな成果をもたらすことを理解することが重要です。

改善効果の測定においては、Core Web Vitalsのスコア向上だけでなく、ユーザーエンゲージメント指標(直帰率、平均セッション時間、コンバージョン率)の改善も併せて追跡することで、ビジネスへの実際の影響を総合的に評価できるでしょう。

サーチコンソール以外でCore Web Vitalsを測定・改善するのに役立つツールは?

Core Web Vitalsの測定と改善には、サーチコンソール以外にも多数の優秀なツールが存在し、それぞれ異なる特徴と用途を持っています。用途に応じて適切なツールを選択し、組み合わせて使用することで、より効果的な改善を実現できます。

PageSpeed Insightsは、最も重要な基本ツールの一つです。URLを入力するだけで、LCP、INP、CLSを含む各指標をモバイルとPCの両方で詳細に確認でき、具体的な改善提案も得られます。フィールドデータ(実際のユーザー体験)とラボデータ(シミュレーション環境)の両方を提供するため、改善効果をリアルタイムで確認できる点が大きな特徴です。ただし、一般公開されていない開発中のサイトは評価できないという制限があります。

Google Chromeの拡張機能では、「Web Vitals」拡張機能が特に便利です。ワンクリックで閲覧中のページのCore Web Vitalsをリアルタイムで自動計測でき、競合サイトのチェックにも活用できます。また、LighthouseはChrome DevToolsの機能として提供される開発者向けの包括的なサイト監査ツールで、パフォーマンス、アクセシビリティ、ベストプラクティス、SEOなどを評価し、開発中のサイトでも利用できる点が大きなメリットです。

GTmetrixは、より詳細な分析が可能な有料ツールで、ウォーターフォール表示によりどのファイルがボトルネックになっているかを詳細に把握できます。特に、複雑なサイト構造の分析や、技術的な改善点の特定に優れています。

CrUXダッシュボード(Chrome UXレポート)は、Googleが世界中のChromeブラウザから収集した実際のユーザーエクスペリエンスデータを可視化するツールです。管理サイト以外でも、一定以上のアクセスがある公開サイトであれば誰でも評価を閲覧でき、月単位で過去のデータ推移を追跡できるため、レポート作成や長期的な傾向分析に適しています

New Relic Browserは、実際のユーザー体験データをリアルタイムで収集し、Core Web Vitalsを含むパフォーマンスやエラーを可視化するオブザーバビリティプラットフォームです。サイト全体から問題のあるページを効率的に特定し、ビジネスインパクトの大きなページの改善を優先できるため、大規模サイトの運営に特に有効です。

2024年10月に新たに公開されたCrUX Visは、Core Web Vitalsの各パフォーマンスの推移を視覚的に追跡できる新しいツールとして注目されています。

これらのツールを効果的に活用するためには、目的に応じた使い分けが重要です。日常的な監視にはPageSpeed InsightsとWeb Vitals拡張機能、詳細な分析にはGTmetrixやLighthouse、長期的な傾向分析にはCrUXダッシュボード、リアルタイム監視にはNew Relicというように、段階的に活用することで、包括的なパフォーマンス改善を実現できるでしょう。

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