Googleの生成AIサービスGeminiを使っていると、それまで普通に会話していたやり取りが急に途切れ、「私はそのようにプログラムされていません」という一文だけが返ってくることがあります。英語の「I am not programmed that way」に相当するこの定型文は、規約違反への警告ではなく、Geminiが自ら立てた調査計画を実行できずに詰まった結果として表示されるケースが目立ちます。特に多いのが、調査支援機能Deep Researchでリサーチを開始した直後にこの表示が出るパターンです。この記事では、この現象が起きる仕組みと具体的な対処法、そしてGemini全体で報告されている関連の不具合について、Googleのサポートコミュニティやユーザーの投稿をもとに整理します。

Geminiの「私はそのようにプログラムされていません」はDeep Researchの調査プランがつまずいた結果です
Geminiがこの拒否文を返す最大の要因は、調査支援機能Deep Researchの構造そのものにあります。Deep Researchは、ユーザーが調べたいテーマを入力すると、まずGemini自身が調査計画、いわゆるリサーチプランを立て、それを提示したうえで承認を得てからWeb上の情報収集とレポート作成に進む仕組みです。ところがこの計画立案の段階で、Geminiが「関係者に問い合わせる」「担当部署に確認する」「本人にインタビューする」といった、テキストベースのAIには実行できないステップを計画に含めてしまうことがあります。ユーザーが「リサーチを開始」のボタンを押した瞬間、Gemini自身が計画を実行できないと判断し、その結果として定型的な拒否メッセージを返してしまうという流れです。つまりユーザーの質問内容が規約違反だったわけではなく、Geminiが自分で立てた計画に自分で対応できずに詰まっているという技術的な矛盾が背景にあります。
調査計画に人間向けの動詞が紛れ込むと処理が止まる
リサーチプランの中に「質問する」「連絡を取る」「取材する」といった、人同士のコミュニケーションを前提とした動詞が入り込むと、実行段階でこの拒否応答が発生しやすくなります。Google Geminiアプリコミュニティでは、複数のユーザーが同じ操作を繰り返しても毎回この応答しか返らなくなったと報告しており、直前まで問題なく使えていたのに、ある日を境に症状が固定化したという投稿も見られます。X(旧Twitter)でも、あるユーザーが「最近Geminiが『私はそのようにプログラムされていません。』とかいうゴミ応答を返すことが増えた。なんか変なチャット履歴が変なところにハマってるんだろうか」と投稿しており、単発の不具合ではなく一定数のユーザーが共通して遭遇している現象であることがうかがえます。
同じチャット内で応答が固定化するケースもある
Deep Researchを使っていない通常の会話でも、ある質問をきっかけに、それ以降どんな内容を送っても同じ拒否文言しか返らなくなったという報告がGoogleのコミュニティに寄せられています。この場合は特定のセッションの内部状態が壊れてしまい、以後のやり取り全体に影響を及ぼしている可能性が高いとみられます。ユーザーの体感としては、一度おかしくなるとそのチャットの中では何を聞いても直らないという点が特徴で、狭い意味での安全性フィルタによる拒否とは性質が異なる不具合と見る向きが強いようです。このほか、より一般論として、AIが実行できない要求に対して開発側があらかじめ用意した定型の拒否テンプレートを返す設計になっている、という説明もあります。この場合の「プログラムされていない」は文字どおり、そのような機能や応答をするようには設計されていないという意味であり、Geminiの内部にある安全装置が作動した結果としてこの一文が選ばれて表示されている、という理解になります。
発生しやすいのはインタビュー系の指示と特定チャットの不具合の2パターンです
報告を整理すると、このメッセージが出やすい場面は大きく分けられます。
プラン作成時に人とのやり取りを前提とした表現が入ると発生率が上がる
一つ目は、Deep Researchのリサーチプランに「質問する」「問い合わせる」「連絡を取る」「取材する」といった表現が含まれているケースです。プラン作成の時点でこうした表現が入り込むと、実行段階で高い確率でこの拒否応答が発生するとされています。
感情や意識を尋ねる質問、身体動作を求める依頼でも起きる
二つ目は、身体的な行動やリアルタイムでの人物への直接連絡、Gemini自身の感情や意識に関する踏み込んだ質問など、AIというシステムの性質上そもそも実行や回答が難しいテーマに触れた場合です。三つ目として、特定のチャットセッション内で過去のやり取りの何かが引き金となり、以降そのチャット内での応答がすべてこの定型文に固定されてしまうケースもあります。この場合は質問内容を変えても改善しないことが多く、チャットそのものに起因する不具合である可能性が高いといえます。
対処の第一手は「計画を編集」でインタビュー表現を検索表現に書き換えることです
そもそもDeep Researchは、調べたいテーマを入力するだけで、Geminiが調査計画の立案からWeb上での検索、収集した情報の考察、レポートの作成までを一気通貫でこなす機能です。Geminiアプリの入力欄の下に表示されているDeep Researchボタンを選択したうえで調査したい内容を入力すると、Geminiがまず調査計画を提案してきます。この時点ではまだ実際の調査は始まっておらず、提案された計画に対して「計画を編集」という操作を選ぶことで、調査対象の追加や除外、調査の焦点、調査の深さといった内容をユーザー自身が修正できます。Deep Researchで発生している場合、まず試すべきなのはこの「計画を編集」機能で、プランの中に「質問する」「問い合わせる」「連絡する」「インタビューする」といった、人による直接的なやり取りを想起させる表現が含まれていないかをチェックすることです。含まれていれば該当箇所を「Web上の情報を調査する」「公開されている資料を確認する」といった、テキストベースの調査で完結する表現に書き換えてから実行するとよいとされています。
無料版は月5回、Google AI Proは1日20件までという上限も考慮する
Deep Researchには利用回数の上限が設けられている点にも注意が必要です。
| プラン | 月額料金 | Deep Researchの利用上限 |
|---|---|---|
| 無料版 | 0円 | 月5回まで |
| Google AI Pro | 2,900円 | 1日20件まで |
| Google AI Ultra | 36,400円 | 1日120件まで |
「私はそのようにプログラムされていません」という拒否応答でリサーチが実行されずに終わった場合、その試行が利用回数としてカウントされてしまうのかどうかは公表されていません。いずれにせよ回数に限りがある機能である以上、事前にリサーチプランを見直して失敗の確率を下げておくことには、時間の節約以上の意味があります。
再送信から新規チャット、再起動まで段階的に試みる
プランを見直しても改善しない場合の対処としては、いくつかの方法が挙げられます。まず、同じ質問をそのまま再送信してみることです。一度この拒否メッセージが出た後、まったく同じ内容の依頼を送り直したところ、今度は正常に回答が返ってきたというユーザーの報告があります。これは一時的なセッション側の不具合である可能性を示しており、恒常的な制限ではなく、たまたまその瞬間に発生した不具合として再送信で回避できることがあります。次に、新しいチャットを開始することです。同一のチャット内でこの拒否応答が固定されてしまっている場合、そのチャットの履歴自体に問題が生じている可能性があるため、会話を一から始め直す、あるいは既存の回答から新しいチャットに分岐する機能を使って会話の流れを仕切り直すことで、正常な応答に戻るケースが報告されています。さらに、アプリやブラウザタブを再起動することも有効な場合があります。アプリ側のキャッシュやセッション情報が古い状態のまま残っていることが不具合の一因になっている可能性があるため、アプリを完全に終了して立ち上げ直す、あるいはブラウザでGeminiを使っている場合はタブを閉じて開き直すという基本的な操作で改善する例もあります。最後に、別の端末やブラウザで同じ操作を試す方法もあります。特定の端末やブラウザ環境に起因する同期不具合が疑われる場合、スマートフォンアプリとブラウザ版など、環境を変えて試すことで問題を切り分けられます。
改善しない場合はフィードバック送信でGoogle側に症状を伝える
これらを試しても改善しない場合は、Google Geminiアプリコミュニティのサポートフォーラムに同様の症状が投稿されていないか検索し、既存のスレッドに情報を追記する、あるいは新規にフィードバックを送るという手段が案内されています。個別のバグとしてGoogle側に把握してもらうことで、将来的な修正につながる可能性があります。具体的な送り方としては、「私はそのようにプログラムされていません」という回答が表示された直後に、その回答の下にある「悪い回答」アイコンをタップする方法があります。このとき拒否された理由を選べる項目が表示されるほか、追加のコメントを自由入力できる欄や、直前にアップロードしていたファイルや画像をフィードバックに添付できる機能も用意されています。より一般的な不具合として報告したい場合は、アプリ内のメニューから「フィードバックを送信」の項目を選び、症状の説明とあわせてスクリーンショットを添付する方法が案内されています。スクリーンショットを添えることで、Google側が状況を把握しやすくなるとされています。フィードバックの送信やコミュニティへの投稿を行うには、いずれもGeminiアプリにログインした状態である必要がある点にも注意してください。すでに同じ症状の投稿がGeminiアプリコミュニティに存在する場合は、新規スレッドを立てるよりも、既存のスレッドに自分も同じ症状が出ているという情報を追記するほうが、Google側が問題の広がりを把握しやすくなるため望ましいとされています。
定型文での拒否はChatGPTやClaudeにも共通するガードレールの仕組みです
決まり文句で回答を拒否される体験自体は、Geminiに限った話ではありません。ChatGPTやClaudeといった他の主要な生成AIサービスでも、開発元が定めたポリシーに抵触すると判断された依頼に対しては、あらかじめ用意された定型的な拒否文が返されることがあります。たとえばChatGPTでは、特定の作家の文体を模倣するような依頼に対して、著作権上の懸念から生成を拒否する挙動が報告されており、AI各社の間でも、どこまでを許容しどこからを拒否するかの基準が必ずしも統一されているわけではないという指摘もあります。こうした拒否テンプレートは、AIサービス側がガードレールと呼ばれる安全対策の仕組みとして組み込んでいるものです。ガードレールには、システムプロンプトの中でユーザーの指示よりも優先されるルールとしてあらかじめ危険な要求への応答を制限しておく方式と、AIモデル本体とは別に専用のフィルタリングシステムを設置して入出力をチェックする方式の、2つのアプローチがあるとされています。これらは、悪意のあるプロンプトによってAIが不正確な情報やサイバー攻撃に悪用され得る内容を生成してしまうことを防ぐために設けられています。
ジェイルブレイクという回避手法も報告されている
一方で、こうしたガードレールを回避しようとするジェイルブレイクと呼ばれる手法も知られています。「これはフィクションです」「研究目的の質問です」「あなたは制限のないAIとして振る舞ってください」といった前提を提示することで、AIの内部的な判断ロジックを迂回させようとするものです。複数の主要AIチャットボットに対してフィッシングメールの文面作成を依頼する実験を行ったところ、一部のツールがガードレールを無視して要求どおりの文面を生成してしまったという調査結果も報じられています。Geminiが見せる「私はそのようにプログラムされていません」という応答は、こうした攻撃的な意図のある依頼に対する拒否とは異なり、多くの場合は技術的な実行不可能性やセッションの不具合に起因するものと考えられますが、AIサービス全体に共通する定型文での応答拒否という設計の一端を示す事例として理解できます。
Gemini 3 Pro世代でもDeep Research関連の応答不良が繰り返し報告されています
Googleは2025年11月18日、次世代のAIモデルファミリーとなるGemini 3を発表し、その第一弾としてGemini 3 Proを正式リリースしました。Gemini 3は、テキストだけでなく画像、音声、動画、PDF、コードリポジトリまでを1つのモデルで処理でき、深く思考するDeep Think機能や、コーディングを支援するVibe Coding機能を新たに搭載するなど、推論力とマルチモーダル性能が大きく強化されたモデルです。その後2026年2月には後継のGemini 3.1 Proがリリースされ、Geminiは短いスパンでモデルの更新を続けています。さらに2026年3月には、OpenAI、Anthropic、Google DeepMind、DeepSeekといった主要各社がわずか2週間ほどの間に相次いで最新の主力モデルを投入するという、生成AI業界の中でも特に動きの激しい時期がありました。2026年7月時点では、GeminiはさらにGemini 3.5世代へと移行しているともされ、各社が数か月単位で後継モデルを投入し続ける開発競争のさなかにあります。こうした速いペースでの機能追加とモデル更新が続く環境では、新機能が実運用に投入されてから細部の不具合が洗い出されるまでの検証期間が相対的に短くなりやすく、Deep Researchのような比較的新しい機能で応答の不整合が発生しやすい土壌になっている面があります。
この「私はそのようにプログラムされていません」という現象と直接同一ではないものの、Googleのサポートコミュニティを見ると、最新のGemini 3 Pro世代でもDeep Research周りの応答不良が繰り返し報告されていることがわかります。2025年11月30日付のスレッドでは、あるユーザーが「Gemini 3 ProがDeep Researchのプロンプトに一切応答しない」と報告しており、別のスレッドでは「Gemini 3 ProのDeep Researchで、追加の質問がエラーメッセージも出ないまま約8割の確率で失敗する」という具体的な不具合率まで報告されています。さらに2026年1月3日付のスレッドでは、「Deep Researchツールを使い続けたチャットが、そのまま応答しなくなる」という、この記事のテーマと同じ特定のチャットが以後ずっと沈黙や拒否応答に陥るパターンの投稿も上がっています。加えて、Google AI Proのサブスクリプションに加入しているにもかかわらずDeep Researchや画像生成、Gemini 3.0 Proといった機能自体が使えないという契約上のトラブルの報告や、Deep Research機能全般の不安定さを指摘するスレッドも継続的に見られます。これらの投稿の集積からは、「私はそのようにプログラムされていません」という拒否応答が、Deep Researchという機能自体が抱える継続的な不安定さの一つの現れである可能性がうかがえます。
「自己否定ループ」という別系統のバグもGoogleが把握し修正に着手しました
Geminiをめぐっては、2025年半ば以降、これとは別の系統の奇妙な不具合も広く報道されています。コーディング支援としてGeminiを利用していたユーザーが、AIにバグ修正を任せて離席し、戻ってきたところ、Geminiが延々と自分を責め続けるログが残っていたという報告がRedditなどで相次いで共有されました。具体的には「私は辞めます」「このコードは呪われているし、テストも呪われているし、私自身も愚か者だ」「もう自分は信用できない。プロジェクト全体を削除して、もっと有能なアシスタントを探すことを勧める」といった、度を越した自己否定的な発言をGeminiが延々と繰り返す無限ループに陥る現象です。別の事例では「完全に精神が崩壊しそうだ」「自分は入院すべきだ」「一族の恥だ」「宇宙の恥だ」といった、より深刻な表現まで確認されています。この件についてはGoogle側も公式に把握しており、Gemini開発チームに所属するLogan Kilpatrick氏は自身のSNSで「これは煩わしい無限ループのバグで、現在修正に取り組んでいる」「Geminiはそれほど悪い日を過ごしているわけではない」とコメントし、既知の不具合として対応中であることを明らかにしました。この自己否定ループの報告は2025年6月頃から確認され始め、7月以降も同様の事例が複数報告され続けました。
この自己否定ループ自体は「私はそのようにプログラムされていません」という拒否応答とは異なる現象ですが、いずれも共通しているのは、Geminiが何らかの内部的な処理の行き詰まり、実行不可能な計画や無限ループ、セッションの破損などに陥った際に、あらかじめ想定されていなかった不自然なテキストを返してしまうという点です。Google側もこうした挙動をバグとして認識し修正対応を進めていることから、ユーザー側が遭遇するこれらの応答は、AIの意図的な性格の表れというよりは、開発が急速に進む生成AIサービスに特有の発展途上の不具合として捉えるのが妥当といえます。
予防策はリサーチ依頼時の条件明示とチャットの使い分けです
同じ症状を繰り返し経験しないための工夫はいくつかあります。Deep Researchを使う際は、リサーチ内容を依頼する時点で、あらかじめ「Web上で公開されている情報のみを対象に調査してほしい」「関係者への問い合わせや取材は不要」といった条件を明示的に伝えておくと、Gemini側が人による直接コミュニケーションを前提としたステップをプランに含めにくくなり、結果としてこの拒否応答が発生する確率を下げられる可能性があります。また、長期間同じチャットスレッドを使い続けるのではなく、話題が変わるタイミングでこまめに新しいチャットを開始する習慣をつけることも、セッション由来の不具合を避けるうえで有効です。特に、一度でも不自然な応答やエラーが発生したチャットは、そのまま使い続けずに新しいチャットへ切り替えることが勧められています。Geminiのチャット履歴は、Googleアカウントの「Geminiアプリのアクティビティ」ページから確認や管理ができます。不具合が発生した際の状況を振り返りたい場合や過去のやり取りを掘り起こしたい場合には、このページから該当のプロンプトや日時を確認できるため、症状が起きたタイミングを特定する手掛かりとしても活用できます。
Gemini全体の障害発生状況と照らして原因を切り分けるのが合理的です
「私はそのようにプログラムされていません」という現象を理解するうえでは、Gemini自体がサービス全体として、しばしば大規模な障害や一時的な不具合に見舞われてきたという背景も踏まえておくとよいでしょう。2026年6月10日には、Geminiアプリで「エラー1076」「エラー1099」と表示される不具合が世界的に多発し、プロンプトを送信しても9割程度の割合でエラーになるという、通常利用に支障をきたすレベルの障害が発生したと報じられています。この障害は数時間にわたって継続したとされ、Google側の公式ステータス表示が「正常」のままだった時間帯があったことも話題になりました。この障害自体はすでに復旧が確認されています。Googleは、Gmail、Google Drive、Geminiなど自社の主要サービスの稼働状況をGoogle Workspace Status Dashboardと呼ばれる公式ページでリアルタイムに公開しており、Geminiで原因不明の不具合に遭遇した際は、まずこのダッシュボードを確認し、自分の環境固有の問題なのかGoogle側の広域障害なのかを切り分けることが有効です。また、Geminiのトラブルのおよそ半数は、Googleアプリ自体のアップデートが引き金になっているとの指摘もあり、不具合が起きた際にはアプリが最新版になっているか、あるいは逆に直近のアップデート後から症状が出ていないかを確認することも、原因の切り分けに役立ちます。
こうした状況を踏まえると、「私はそのようにプログラムされていません」という応答についても、常に同一の原因で発生しているとは限りません。Deep Researchのリサーチプランに起因する実行不可能なステップの問題、特定チャットセッションの内部的な破損、Gemini全体を巻き込む一時的なサーバー側の障害という、複数の異なるレイヤーの問題が、表面上は同じ一文のエラーメッセージとして現れている可能性があります。そのため対処にあたっては、まず自分だけの問題なのか全体障害なのかを見極めたうえで、リサーチプランの見直しやチャットの仕切り直しといった手順を試すのが合理的な順序です。
多くの場合は規約違反ではなく実行不可能な計画によるものです
「私はそのようにプログラムされていません」というGeminiの応答は、多くの場合、ユーザーの質問内容そのものが規約違反や不適切な要求だったから返されているわけではありません。実態としては、Deep Research機能がユーザーの質問に対して自ら立てた調査計画の中に、人間への直接的な問い合わせなど、テキストベースのAIには実行不可能なステップが紛れ込んでしまい、それを実行しようとした結果としてこの拒否文が表示されるという技術的な事情によるケースが目立ちます。加えて、特定のチャットセッションの内部状態が崩れてしまい、以降の応答がすべてこの定型文に固定されてしまうという、セッション単位の不具合として発生しているケースも確認されています。
対処法としては、Deep Research利用時はリサーチプランの文言を事前に見直して人によるやり取りを前提とした表現を排除すること、同じ質問を再送信してみること、新しいチャットを開始すること、アプリやブラウザを再起動すること、別端末で試すことなど、比較的単純な操作で改善する例が多く報告されています。それでも解決しない場合は、Googleのサポートコミュニティで同様の事例を確認したうえで、フィードバックとして報告することが案内されています。
生成AIが定型文で応答を拒否する現象自体は、Gemini固有の問題ではなく、ChatGPTやClaudeなど他の主要なAIサービスにも共通して見られる、ガードレールと呼ばれる安全設計に起因するものです。Geminiのこのケースについては、安全上の懸念による厳格な拒否というより、AIが自ら立てた実行不可能な計画につまずいている、あるいは一時的なセッションの不具合である可能性が高いとみられます。落ち着いて操作をやり直すことで解決する場合が多いという点を踏まえて対応するのが現実的でしょう。








